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第六回:バルベラ

近年これほどクオリティーが上がった品種は他にないのではないか。
この品種の特長はフルーティさとやや強めの酸であろう。個人的にはトマトとブラックオリーブとの相性は格別だと思う。クセのあるタイプではないので御客様に薦めやすかった。

僕が東京で働いていた時に「困った時のバルベラ。」と言って、よくサーヴィスしたものである。その頃は5000円以下で優れたものを店で売りたかったのでよく輸入元の試飲会へ出かけたものであった。
また意外と低い温度でサーヴィスしてもおいしいので「赤でやや冷たいワイン」がお好みの人にはバルベラのライトなものをお薦めしたい。暑い夏場に11.2度で飲むのもおいしい飲み方だと思う。

元々、バローロのセカンドワイン的扱いを受けていて、生産者たちは日当たりの良いいい畑をネッビオーロに与えていたのでバルベラは酸の高いものが多かったと言う人もいる。それが、近年の温暖化はピエモンテ地方も例外ではなく、夏には40度近くなる日も続くぐらい暑い夏の年が続いているので、バルベラの酸をやわらげるのに一役買っているようである。
この品種を語る時にやはりバリックの導入は避けて通れないであろう。

バルベラ ダスティの造り手ブライダの今は亡きジャコモ ボローニャはアメリカに渡り、バリックを使った新しい醸造技術を学び、バルベラのクオリティを上げた男である。現在主流になっている果実味が凝縮したタイプのはしりである。

バルベラ ダスティの生産されているアスティ地区はバルベラ ダルバのクーネオ地区のバローロのようなネームバリューのあるワインのない地区であり、 生産者は量産型のバルベラやアスティ スプマンテを造っていた人達が多かった。しかし、一旦脚光を浴びるてからゾクゾクと国際レベルの素晴らしいワインが誕生していったのである。

バルベラ ダスティのほうがバルベラ ダルバより良い畑をあたえられているので質の高いものが多いと言う人もいるが、事実バローロ地区にもバルベラの優れたクリュがたくさんあり、一慨には言えない。
それと、バローロのような法律で定められた長い熟成期間を必要としないのでバラエティーにとんだ良質な物がある。
造り手によってはランゲ D・O・C、モンフェラート ロッソまたヴィーノ ダ ターヴォラらのカテゴリーで優れたワインを生産している。
コスト パフォーマンスのいいものを探す楽しみも多い品種である。
お薦めの造り手はちょっと沢山ありすぎて困ってしまうが、バルベラ ダルバは、ロヴェルト ヴォエルッツィオのヴィーニァ デル ポッツォ、アンドレア オベルトのジアダ、モンキエーロ カルボーネのモンビローネ、マテオ コレッジャのマルン、シルヴィオ グラッソのフォンタニーレ、パイティンのセッラ ボエッラなど、伝統的なジャコモ コンテルノも捨てがたい。
バルベラ ダスティはヴィンキオ ヴァッリォ セッラのヴェッキェ ヴィーニェ、ブライダのブリッコ デル ウッチェローネ、コッポのポモロッソ。

ランゲ ロッソではエリオ アルターレのラリジ、カヴィオラのブリック デュ ルヴ、テヌータ カレッタのブリック クエルチャなどたくさん有りすぎて紹介しきれないが、この品種、コストパフォーマンスのいいものを探すのは事の他楽しい。 
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